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タイ、バングラデシュ、ウガンダとサッカーで渡り歩いてきた日々を振り返ったり最近のボヤキなどを綴ります

11.27.19:28

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06.25.13:29

最終戦 ~ウガンダ~

タイに行きます。
とか言っておきながらウガンダの思い出話。
そんな思い出も、もう佳境よ。

メシア様と呼ばれて次の最終戦の結果。


・・・は、別にいいとして。


はいはい、負けましたよ。
ってゆーかそりゃ負けるよ。練習してねえし。相変わらず右のサイドバックはコーチだし。

むしろ、よく前回勝てたよな。

でも、良かったよ。コーチにかなりのブーイングが出たし、後半から出たボクのスルーパスで会場は盛り上がったし、ハーフタイムショーも勝手に少しやって盛り上げちゃったし。

結局、その前の試合で残留は決まってたから消化試合なのよ。

試合前に、いつも自分の選手証をレフリーに見せなきゃいけないのね。
で、その後マネージャーに返さなきゃいけないんだけど、最終戦は記念に貰っときまして。

って本当は来週月曜日にカップ戦があるってマネージャーが言ってたけど、散々ベンチのアタシにゃ知ったこっちゃねえ。とりあえずキープ。カップ戦は気が向いたら出場します。契約終わってるし。


そして最終戦の後、チーム管理のユニホームもパクってきちゃった。テヘッ。


そんなこんなで無事にリーグは終了したんだな。

そして後日、ボクの身柄を拘束していてくれたカズさんの学校の人たちに挨拶回り。
部外者のボクの面倒を見てくれてありがとう。

校長やらみんなに挨拶。
ようやく終わりなんだなぁとか感慨にふけながら、メシでも食おうかとローカル食堂へ。

”米とスイートポテトとG-nut(ちょっとしたソースです)”
って頼んでしばし、も一度思い出にふける。


オレ、戦ったなぁ・・・とか思っちゃってさ。


そしたら、食堂のおばちゃんがメシを持って再登場するんだけど、
”ゴメン、米切らしちゃって。”
って、お皿にはこんもりとスイートポテトが。
スイートポテトって言ってもほぼサツマイモまんまだからね。


オヨソ3本分。


レモン3個分のビタミン。
とかの問題じゃないからね。
まんま3本分のスイートポテト。

食事と言うよりフィジカルトレーニング。

こんなことももう無いんだなとまた違った感慨にふけたあの日。



ボクは日本で掲げた目標は、すべてクリア出来ました。
意地で居続けたウガンダ。あとは帰るだけ。

ようやくあの日。

普通の男の子に戻ります・・・
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06.23.08:47

ボクの友達

前に発表したけど、ボクは来週からタイに行くのね。

だから日本のサッカースクールは明後日で辞めるの。
ボクになついてくれてる子と別れるのは辛いよね。


ウガンダでもそうだったよ。

イブラヒムって寮の近所の子供がいたのよ。 
かわいいんだよ。小学生の低学年だね。

ボクが気分良く歌ってると、急に踊りだすし、抱きついてくるし、遠くからでもボクの姿を見つけたら、大声でボクを呼んでくれるし、いつも楽しそうに走り回ってるし。


なで肩だし。


帰国前、ボクがチームのあるマサカ県を出た時。
マサカ県に1度行くだけで、もう戻らないと思う。
帰国前はそんなに時間なかったし。

その、マサカ県最後の日。
チームの寮で仲のいいヤツ数人と、女の話からはじまり最後はエロトークへと、幅広いジャンルの会話をしてた頃、遠くの方からボクを呼ぶ子供の声が。


イブラヒム。


学校の帰りらしい。
家に帰って着替えを済ませて、寮の前の庭で牛やらヤギと戯れてるんだよね。馬鹿みたいに笑い転げて。
もう、この子としばらく会うこともないのかなとか思って悲しくなってきたんだよね。


一緒にいた時間、癒されたっていうか、なんかこの時間いいなぁって思えたし。


ちゃんと育つかなとか、親心みたいなもんまで芽生えてきて。
だって、彼はボクと話したいから少し英語を勉強し始めたんだよ。元々英語が出来る子じゃなかったのに。ちゃんと学校で勉強するようになったらしい。

だからボクは今でも思い出すし、当時は心配でしょうがなかったよ。
基本的にすごく馬鹿だし、お調子者だし。


なで肩だし。


最後、別れる前に抱っこしてほっぺたにキスしたんだよね。


うん、嫌がってた。


でも、イブラヒムはいつもゲラゲラ笑ってるから大人になっても楽しく過ごせるんだろうな。
今度、ボクがあの場所に戻ったときに歌ったら踊ってくれるかな。
日本の玩具買っていってあげよう。

当時、ボクを支えてくれた大事な仲間の1人。

今度は、今の日本の子供たちを思い出すんだろうね。

06.19.11:10

メシア様 ~ウガンダ~

なんとか1勝して勝ち点3をゲットした我がチーム。
この前、ボイコットしてる場合じゃなかったんだね。降格に火が付いてるから。

その勝ち点3をゲットした翌日。
練習はオフだけど暇だったから寮に行ってみたのね。寮の人気が少なかったから、とりあえず昼寝でもしようと思ったら、1度実家に帰るとなかなかチームに戻ってこないアンドリューが試合の翌日のその日に帰ってきやがったのね。
で、ボクが寝てる部屋のドアを開けて、顔だけ出して一言いうのよ。


”おお、メシア。”


ん?何のことだかわからぬぞ。
どうやら前回の試合のことを言ってるらしいのね。
前回の試合を彼はラジオで聞いていたみたいなんだよね。


っていうか試合に来いよ・・・


詳しく聞くと、とりあえずこんなことを。
”いやー、驚いたよ。ラジオで試合聞いてたんだけどさ、うち試合だったんだね。”


なぬっ?知らなかったのかっ。
そんな事ってあるんだね。って言うか、まだチームに登録されてるのか?


”解説者はジャパニーズストライカーを連呼してたぞ。かなり活躍したな。”


ハイ。
活き、そして躍りました。


”昨日の試合に勝ったお陰で、うちらは来シーズン残留決定だぞ。ラジオでお前はメシアと呼ばれてたぞ。”

との事。
アビャナカッタね。ホントにギリギリだったらしい。
いや、確かにあの試合はおかしいと思ったんだよ。いつになくみんな必死だったし、チェアマンまで試合見に来るし、やたら盛り上がってるし。

そこまで追い込まれてたとは・・・
試合前のミーティングとか、現地語だし話し聞いてないから分からなかったんだね。


ドンマイ!


なんにせよこれで外国人助っ人としての任務は一応果たせたかな。メシア様ですから。しかし仕事時間短かったなぁ。
そのメシア様の気になるお給料。


4800円也・・・


ユニクロのCMじゃねえっつーんだよ。
”メシア様の給料 4800円” 


でもよ、へたすりゃこんな風になってたかもしれないのよ。
 
”メシア様の給料 プライスレス”

でも、未払い続きだったから近いものがあったけどね。


チームがボイコット

2回のマラリア

リーグで不戦勝

鬼のようなフィジカルトレーニング


お金で買えない価値がある。

06.18.12:01

気がつけば・・・ ~ウガンダ~

給料貰う→選手は実家帰る→戻らない→選手減る。

リーグも終盤に差し掛かってきた頃、こんなチーム状況で、気がつけばなんと降格争いをしてたらしいのね。

そんなある日のホームゲーム。
vs Victor FC。

この日もユタカ、ベンチスタート。
そしてベンチからサポーターの距離が近いボク等のホームグランド。近いって言うかもう真後ろ。その日もサポーターが話しかけてくるの。

”おい、ジャパニーズ。試合に出ないのか?”
”コーチに聞いてくれ。俺は出る気満々だぞ。”
”そうか、サポーターはみんなお前のプレーをみたいんだぞ。みんな言ってるよ、あの韓国人を出せって。”


惜しいっ。
最初にボクを呼んだ時にジャパニーズって言ったよね?
急に韓国人かよ。

まぁ、そんなのは慣れっこよ。
この国で子供たちから白人と呼ばれ、白い人種を見たことがない子供には泣かれ、中国人にも間違われ、挙句、北の人間にも間違われる。
そして、行き着いた先は”Are you India?”・・・

そんなにカレー好きかね、ボクは?
ターバンもなければカレーも持ってない。そんなボクをインド人に間違うなよ。インド人もびっくりってそういう意味だったのかな?

ま、そんなのは置いといて。
試合試合。

決定力と技術を欠いたその試合は、前半は泣かず飛ばずの0-0。
ハーフタイムでコーチがFWのルコンゴを呼んだのよ。今日も申し訳程度の15分かなとか思ってたのね。
そしたらよ、ルコンゴが急に体調が悪いとか言いだしやがったのよ。

ええええっ?!
今ですかでしょ。

ってことでユタカにお声が。
”いいかユタカ。ドリブルで突っかけて、ゴール前で倒れてPKを取れ。”

あのさ、そんな突破してゴール前でわざとPK貰うくらいの余裕があったら普通に点取るよ。ってゆーかそのくらい出来る選手と思ってるなら最初から出せよ。

あ、ちなみにボクに指示を出してるこのコーチ。
右サイドバックでスタメン出場ね。ちなみにこの日は女連れです。

”PK取れたら、俺に任せろ”だって。

あのコーチの野郎、女が見に来てるから点を取りたかったんだ。
独裁政権ですわ。

で、後半開始。
いつになく体がキレてるね。

と、あっとゆー間にボクのスルーパスからオティカのゴール!
会場は大盛り上がりよ。こうなったら”褒められて伸びる選手”なボクは強いよ。

オティカのパスからシュート。そしてゴール!
しかしオフサイド・・・
キャプテンのアムランからのセンタリング。
トラップミス・・・

どうやら褒められての伸びしろが、残ってなかったらしい。
ただ、サポーターは満足してくれたみたい。
試合も1-0で勝ったし。

この試合は残留への大きな1勝になったんだ。

06.15.10:49

ある午後のひとコマ ~ウガンダ~

ボクのウガンダでの生活。
Masaka FCと契約してからの生活だけど、基本スタイルはこんな感じ。

朝、7時に起きて10分後に家を出て、山を上り、そして下りグランドへ。
8時からの練習。11時半くらいに終了。
寮に行って、洗濯。その後、昼飯を食べてお昼寝。
しばしのリラックスタイムの後、午後の練習。
終了後、カズさんの家に帰宅。食事。カズさんのギターに合わせて歌って、就寝。

こんな流れなのね。

でさ、昼飯を食べたあとのリラックスタイムは、親友のオチョラ、アンドリュー、オティカといることが多かったのね。

その日は、オチョラと寮の前にある広場でゴロゴロしてたのね。
そしたら近所に住む小学生の女の子がやってきたのよ。オチョラは口が悪いけど基本的に優しいヤツだから、小さい子に結構な人気なのよ。

だから、オチョラを慕ってる女の子が寄って来て、オチョラに宿題を見てもらいに来たのよ。
どうやら算数らしい。


ボクを家に泊めてくれてるカズさんは青年海外協力隊の理数科教師。ウガンダ人の算数のレベルの低さはよく聞いております。


そしてその子もきっと苦手なんだろうね。
オチョラを頼ってやってきたのよ。

”オチョラ、算数教えて。”
”OK、見せてみろ。”

なんか微笑ましい光景だよね。
そのほのぼのとした空気のその一部にいることがなんか嬉しかったのよ。


が・・・


”ユタカ。お前分かるか?”


大誤算。
オチョラも分かんねえみたい。
小学生の算数が分からないサッカー選手オチョラ(27歳)。
そして矛先はワタクシへ。

大誤算アゲイン。


問題を読むことすら出来ねえ・・・


ホレ、当たり前だけど、日本語で問題が書かれてないのよ。
小学生の算数の問すら読めない日本人(27歳)。


情けない。
実に情けない。


小学生の前で黙りこくる大人2人。
しばしの沈黙の後に2人が出した答えは・・・


”今度、カズさんに聞こうね”


算数の先生がいるからその人に聞いといてあげるってことでその場は丸く収まったんだよ。


嗚呼、情けない。
まったくもって情けない。


でも、回答としては100点でしょ。

その日から、ボクは、背伸びすることを止めた。
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