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タイ、バングラデシュ、ウガンダとサッカーで渡り歩いてきた日々を振り返ったり最近のボヤキなどを綴ります

10.06.05:10

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06.09.11:24

最高の日 ~ウガンダ~

なんか色々と書きたいんだけど、もう少しでウガンダのお話も終わるから、ウガンダのお話しまくっちゃうね。

ある日のリーグ戦。
ボクの住むマサカ県ってところで、うちのホームゲームがあったのよ。
ホームゲームって言っても色の白い日本人は目立ちまくり。ヒマで珍しいもの好きなウガンダでは、みんなボクのプレーを見たいから、何処のグランドでやってもボクにはホームなんだけどね。

ただ、コーチはボクの事は好きではないようで、難癖つけてすぐにボクをベンチに葬り去ってたんだよね。

ま、ボクも意地になって練習中、コーチにボクのレベルを見せ付けるために、サッカー選手の恥とされる股抜きをしまくって”アーハーン”とか言ってバカにしてるからだめなんだけどね。

だからその日の試合もベンチスタート。
当時はすでにチームはあんまり良くない状態になってたんだよね。給料もらえなくて実家に帰っちゃった奴とかもいたし。

で、その日の試合も例外ではなく、前半から出来が悪かったんだよね。
挙句、コーチまでスタメンで出る始末。


”代打、オレ”


古田監督のそれなんてボクにはなんの新しさも感じなかったよ。

”右サイドバック、オレ”

ウガンダ語の試合前のミーティングの中、スタメン発表だけがボクが理解できる部分。
の、その部分だけこの日は理解が出来なかった・・・


で、試合中は退屈だったから、他の選手に勝手にアップの支持出してみたり、ちょっかい出して遊んでたの。

試合開始直後にも関わらず、ベンチの選手に勝手な指示。
”よし、カウカ!アップ始めろ!”
”よし、ダン!アップ始めろ!”

”よし、マイコー!お前はいいや・・・”
ベンチ一同大爆笑。よし、ベンチは暖まった。

と、その時・・・失点。そして立て続けに2失点目も。


こんな試合の流れですよ。前半終了時くらいには、いつも通りのコーチに対するサポーターからの叫び。

”韓国人を出せ”
”ジン・スン・パク(韓国代表パク・チ・ソンの事)”
”チンチュンチャン(中国語のつもり)”

誰一人として正解者はいないけど、要するにボクを出せって事なんだよね。

でも、ボクと同じポジション(左MF)の奴はキャプテンでコーチのお気に入り。彼をキャプテンに任命したのコーチだし。
もうヤリたいんじゃねえかって噂も。
ってゆーかもうヤッてるだろって話。

ま、噂の根源はボクなんだけどね。
そりゃ出れんわな・・・

そしていつも通りに申し訳程度、後半残り15分FWで出場。
公式戦でFWって初体験なんだよね。

それでもそこそこ出来ちゃうのがボクさ。相手ゴール前の混戦、ボクの前にボールが飛んできたのを、得意でない右足を振りぬいたらそのままボールはゴールに入っていった。

タイ、バングラデシュで点を取った時、ボクは過度のパフォーマンスでよくチームから怒られてたんだよね。
テレビとかで服脱いだりするじゃん。みんなよくやるからボクは、あえてしっかりと着てみたの。短パン上げまくってかなりチマチョゴらせて踊ったり。

ウガンダではみんな点を取った奴はコーナーポストに行くからボクはグランドの中心に行って日本の文化、阿波踊りでも踊ろうかと思ってたんだよね。

でも、いままで地方のトーナメントとかそういうのでは点を取ってたんだけど、国内リーグで点を取ったの初めてだったんだよね。


ゴールにボールが入っていったのを見届けた瞬間、そんな考えが全て吹っ飛んでサポーターの所にダッシュして両手を高く上げるしか出来なかったよ。そして大声で叫んだの。

後ろから抱きついてくる奴がいたんだよね。
振り向いたらいつも一緒に昼飯を食べてる、親友のアンドリューとオチョラが真っ先にボクのところに来てくれたんだよね。

結局、試合は1-3で負けたんだけど、生涯忘れられないゴールが出来てよかったよ。

試合終了後、サポーターが”最高だった”って言って、ボクに1500シリングくれたの。日本円にすると90円くらいにしかならないけどボクには、今までで1番重たいお金だった。

苦しかったウガンダのボクの最高の1日。
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