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タイ、バングラデシュ、ウガンダとサッカーで渡り歩いてきた日々を振り返ったり最近のボヤキなどを綴ります

07.04.02:55

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04.28.11:10

開幕前日 ~バングラデシュ~

ようやく、ようやくよ。
この国に来て契約ができたよ。

地方でMVP獲って、そして契約。
って言っても、MVPとか関係なく開幕まで1週間切ってるから契約できたんだけどさ。

実際、イドゥリスだけじゃなくって、病欠のマイコーまで契約の話に進んでたし。
契約が出来ないのは、地方の試合で半分以上がオフサイドのFWポール(これまたウガンダ人)だけだったね。


あんなに多くのオフサイドをボクは見たことがない。


で、開幕前日。
実際にサインをするのはこの日なんだ。
と、ここで外国人の厄介がでだしたよ。

ウガンダ人の2人(イドゥリス、マイコー)が契約書にサインをしないって言いだしたんだ。
なんかね、どこで聞いたか”あのオーナーは給料を絶対に払わない。”って言いだして、契約はしないなんて言いだしたのよ。

あ、ボク?
そんなん知らないからサインしちゃったよ。

でね、ボクは奴らがいないとうちのチームは話にならないと思ってたから、なんとか契約するように説き伏せようとしたんだけど、頑として動かねえさ。
しかも、金がねえとかあさっての方向にまで話が飛んでった。

確かに伸ばしっぱなしの、黒人特有の天パーは既にプチアフロになってたし、坊主にする金もないほど財布の中は坊主だったけどね。

唯一の救いは、”じゃあ、代わりに俺が契約してやる。”って言ったポールの意見には全く耳を貸さなかったことだね。

で、契約しようって話に行ったボクだけどね、最終的にはさ・・・


何故か100ドルをあげることになってたよ・・・


おい、ボクはオーナーじゃねえぞ。
この金でウガンダに帰るとか言ってたけど、そんなにウガンダは近い国じゃねえ。100ドルじゃ坂上次郎だって飛びませんよ。
でも、すでにその頃は次の国ウガンダを視野に入れてたから泣く泣く100ドルを奴らに献上。

結局100ドルをあげただけで奴らに説得出来ず、ってゆーかボクが100ドルの説得をさせられただけで、外国人はボク1人で開幕を迎えることになったのよ。
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04.27.11:10

入院後の遠征 ~バングラデシュ~

さてさて、バングラデシュですが・・・

http://yutaka14.blog.shinobi.jp/Date/20090403/1/
http://yutaka14.blog.shinobi.jp/Date/20090408/1/

退院はしたけど、未だ契約に結びつかず・・・

でね、そんなボクの体調なんてモチの論でお構いなく、遠征に行くのであった。
ちっちぇえバンに13人ほど詰め込まれ、”遠征=相変わらずの護送”の図式はココでも健在だったよ。

ブルブルブルブル走ること1時間。
バンごとフェリーに乗り込み川を渡り、ヒザ、腰、肩の全てが痛くなったその頃、ようやくグランドに到着。

よ~く考えたら、この国でまともな試合をするのってこの日が初めてだったと思う。タイの時みたいに神様がなんとか点を取らせてくれないかなぁ。

なんて全くの他力な気分で試合に臨んだのね。
地方の試合は暇な地方人がみんな見に来るからスゲエ客が多いの。
その観客はボクとイドゥリスっていう外国人には興味津津。体調不良のマイコーは自宅待機。

食中毒明けのユタカは参加。
理由は分からない体調不良のマイコーは欠席。

これこそがサムライスピリッツ!!!

とは言ってもサムライもピンからキリまで。
食中毒により1週間で-7㌔の減量に成功してしまったボクは地に足が付いてないどころか、1歩1歩走るごとに空へと舞い上がる体の重みのなさ。

このサムライはまさしく切られ役さ。

でも、神様はいた。
そんな健気なボクにトラップミスと言う名のファイントラップを与えてくれた。

ボクのところに飛んできたボールをふらついた足で止めようとしたら、案の定ミスとなったんだけど、運がよく狙った以上にいいとこに転がったの。


そして・・・


ゴォォォォォォォォーーーール!!!!!
ボクはベンチに行きヘッドスライディング。監督と抱き合ってドサクサに紛れて嫌いなチームメイトに軽くキック一髪。

会場が震えたね。
湧いたね。

蹴られたヤツ、やっぱり怒ってたね。


しかもその日、ボクはイドゥリスに1アシストも付けたの。
ボクはその日の試合のMVPに選ばれたの。

勿論、そんなシステムがあるほどの試合だったなんて知らなかったよ。
でも、MVPゲット。

mvp.jpg







チームの事務所に戻ってからボクは、コーチと話し合ったのね。
そして、ヘッドスライディングはお腹を怪我するぞってお言葉添えと共に契約出来ることになったんだ。

04.08.11:18

入院 ~バングラデシュ~

お久しブリーフ。
って言葉自体お久しブリーフ。

バングラデシュでの初体験。
入院・・・

このご時世、食中毒だけにとどまらず、栄養失調まで添付されてしまったため、ボクは生まれて初めての入院をすることになったのよ。
幸い、日本で医学を学んだとかいう、日本語を話せる医者がいるという”YAMAGATA病院”なるものがバングラにはありまして、多少の値は張るけどボクはそこに入院したんだ。

でもさ、日本語を話せるってソイツは年がら年中ボクに付き添ってくれるわけじゃないのよね。基本、検温とかはベンガル語オンリーの医者やら看護婦がくるんだよ。

そのベンガル語の医者が、ボクのお部屋を立ち去り際に気になることが数個あったから呼び止めたかったの。

”先生っ!”

そう呼び止めたかったんだけど、初めての入院に舞い上がって自分を見失ったんだろうね。


”ティ、ティーチャー。”


・・・この場合はドクターだろ。
先生って呼ばなきゃって思ったから。



・・・案の定、ヤツは振り向かずにスルー。



そして夕方。
日本語を話せる先生が言ってきたのよ。

”夜ごはんはどうする?”

流石に今だけはカレーを食いたくないよね。
でも、勿の論で日本食なんてありゃしねえ。
唯一、オクラを炒めたものが納豆みたいな味がするからそれを頼んだの。

”アレ、消化に悪いよ。”

何があるの?

”中華かな?”

中華!?!?!?

・・・カレーよりはいいか。

そして持ってこられたのは、チャーハンとフライドチキン。
はたしてコレが消化に良いのかは分からないけどとりあえず食べたのね。

そしてトイレでブリトニー。
まだまだ下したものは継続中。

それを先生に報告したらさ。


”うん。食べない方が良かったね。”


・・・殺すぞっ。


水で薬と一緒に、この言葉を飲み込んだよ。


そして夜。
2時間おきに来る検温。
8時・・・10時・・・0時・・・就寝。
2時・・・検温。

すべての時間で検温が行われる。
そして必ず最後にこの言葉が。


”ちゃんと寝れてる?”


流石に夜中2時の検温の時は、思わず言っちまったよ。


”あんたが寝かせてくれないんだよ。”


いや、ごもっともでしょ?
いちいち起こされんだもん。

気付いてくれたようでそれから朝までは、もう来なかったけどさ。

朝になったらすっかり元気。


とはいかないけど、退院できるまでは復活したよ。
そして次の日からまたまた、練習参加。

きっともうすぐ契約出来るよね。

04.03.10:57

異変 ~バングラデシュ~

さてさて、バングラではベテラン勢からの嫌がらせを受けながら契約に向けて練習に勤しんでます。

ボクの憩いの一時と言ったら、イドゥリスやマイコーとマッタリしてる時か、日本人の人達とはしゃいでる時さね。

そんなユタカですが、ある日、青年海外協力隊の浜田さんに晩御飯を食べさせてもらうことに。最近、ベンガル料理(カレーづくし)を食べてたから浜田さんの作る日本食がすごく楽しみだったの。


・・・にも関わらず。


あれ?
体調がおかしいぞ。


浜田さんの作った野菜炒めは真剣にウマかった。


・・・にも関わらず。


残しちゃったの。
”浜田さん、スイマセン。なんか体がおかしいです。”

御免なさい。
後片付けも出来ずに、三田家に戻ることに。

浜田家と三田家はご近所。
そして浜田家はアパートで4階。

エレベーターも付いてないそのアパートを千鳥足でふらふら降りて。

その瞬間!!

ゲェェェェェェ。

吐きまくり。
どうやら昼に喰った牛カレーが当たったようだ。

完全な食虫毒になったみたい。
この国で2度目。
だから分かる。


今回のは酷い。


でもさ、ボクはチームと契約をしたいの。練習休んでる場合じゃないの。アピールしなきゃいけないの。

ってことで、上から下から色んなモノが出て、更には体から熱が出る始末ではありますが、練習に参加。
明らかに大丈夫じゃないボクの顔と”大丈夫です”の言葉にコーチは心配してくれてたけどそんな場合じゃないさ。

”俺がサムライスピリッツを見せてやる。”

どうやらこの日本人は、平成となってるこのご時世に、何かあるとサムライスピリッツを見せれば何とかなると思っているらしい。

息巻いて、練習に臨んだはいいものの、やっぱりサムライどころか江戸の商人にもなれやしない不景気なプレーと足取り。
公園の走り込みの最中であるににも関わらず、走り込んでる誰よりも速いスピードでトイレに走り込む。
何度もコーチは”病院に行け”とは言うものの・・・


”サムライスピリッツはこれからだ。”


明るい日と書いて、明日。
粋がっては見たものの確実にそんな日は来ない顔つきと足取りのサムライ。


そしてとうとう・・・


ウ〇チちびっちゃった・・・


おうちでそのパンツを手洗いしてるその姿を、鏡が写したの。そしてその姿を自分自身で見て思ったんだ。


コレは子供たちに夢を与えるプロサッカー選手の姿じゃない。


完全に鉄砲に刀で向かっていったサムライは素直に病院に向かいましたとさ。
たった1週間で7kgも痩せちゃったし。


診断結果。
もちろん食虫毒。
このご時世にwith栄養失調。

有無を言わさず入院。
ボクが初めて入院したのはバングラデシュでした。

その時の、落ち武者の姿がコレ。

hanzaisya.jpg







04.01.10:59

年功序列 ~バングラデシュ~

マイコーやらイドゥリスやらが参加してボク的に楽しくなってきたこのチーム。

http://yutaka14.blog.shinobi.jp/Entry/141/

ですが、未だ誰も契約しておらず・・・


肝心のコーチからのボクへの評価はというと・・・

”ファリブ(キャプテン)やチョンチョロ(ベテラン選手)と同じくらいだね。”
ですって。

ファリブとチョンチョロですって?
ファリブは至って普通な選手。チョンチョロは普通のオッサンですし、名前がチョンチョロですよ。それと互角と思われてることがすごくショックだった。

そして、練習はフィジカルばっかりなのに、互角と思われてるのがもっとショックだった・・・


それでもボクは多少あるボール回しや、ミニゲームで必死に頑張ったよ。
でもね、バングラデシュって国自体年功序列がスゴク強いお国なのね。そして、それはサッカーの中にもあったんだ。

ベテランのチョンチョロが”ヘイッ”って言ったら、みんな構わずパス出すし、ヤツがとられても、なんかパスを出した周りが謝ってるし。

でもさ、まだ契約出来てないボクはそんな顔色を伺ってる場合じゃないでしょ。自分の信念の下、プレーをしたの。


自分、不器用ですから・・・


そんな日々がしばらく続くとどうなるでしょう。
チームのベテラン勢から、たっぷりと嫌われたね。
あの日本人は生意気だって。

イドゥリスやマイコーはそこら辺はうまいよ。
裏じゃすっと文句言ってるのに表じゃ相手にしてないんだもん。


自分、不器用ですから・・・


バングラデシュって日本人プレーヤーがいない国を発見したコロンブスなボク。シャカリキになって頑張ろうとしてる、まさにシャカリキコロンブス。

ここらへんからベテラン勢からのいじめが始まったんだなぁ・・・